新婚の男性を雪の斜面に放り投げて結婚を祝福する伝統行事「むこ投げ」が１５日新潟県十日町市で行われました。
「むこ投げ」は十日町市松之山地区に江戸時代から伝わる小正月の伝統行事です。
地元の女性が別の地区の男性を婿に迎えて結婚した腹いせに、地区の男たちがその婿を雪の上に放り投げたのが始まりとされ、現在は結婚を祝う行事となっています。
ことしは十日町市のほか魚沼市などに住む新婚の夫婦３組が参加しました。
新郎たちは地元の人たちに担がれて雪が積もった高台にのぼると、掛け声とともに５メートルほど下に放り投げられて斜面を転がり、下で待っていた妻が新郎の顔などについた雪を払っていました。
続いて「どんど焼き」で出た灰に雪を混ぜて顔に塗る「すみ塗り」も行われ、集まった人たちは互いの顔に墨を塗りあい無病息災を願っていました。
十日町市に住む夫の志賀義明さんは「投げられる前はドキドキしましたが、投げられると気持ちがよく雪も痛くありませんでした」と話していました。
また妻の春香さんは「高く上がってよかったと思います。これからいつも笑顔でいられる家庭を作りたいです」と話していました。
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