熊本県南部を中心に襲った豪雨で被災した芦北町花岡のスーパー「ヒラキ」。被災から７日目の１０日、いち早く再開にこぎつけた。平江大八社長（５８）は「大変な状況の中、駆けつけてくれた従業員や取引先の支援のおかげ。地域に恩返ししたい」と張り切る。 ４日の豪雨では、肥薩おれんじ鉄道佐敷駅一帯が水没。駅の隣にあるヒラキも約５０センチ漬かった。平江さんが自宅から歩いて店にたどり着くと、４千万円かけて買い替えたばかりのショーケースは泥をかぶり、食料品の大半を処分せざるを得なかった。 この数年、人口減や高齢化の影響で売り上げは減少。昨年秋の消費税増税を受けて新しいレジを導入するなど大きな出費が重なったところへ、追い打ちをかけるような今回の被災だった。 かつてない惨状に「めまいがした」と平江さん。だが、従業員や取引先、友人らが手伝いに駆けつけてくれた。「地域のお客さんが待っているんだ」－。断水が続く中、急ピッチで泥のかき出しと消毒作業を進めた。
１０日は、午前８時半の開店と同時に地元の買い物客が続々と来店。店員らと「家は大丈夫だった？」などと言葉を交わし合った。近くに住む本村知子さん（６８）は「再開を待っていた。肉や魚、野菜類が手に入りにくかったので助かります」と笑顔で話した。 常連客の言葉に「全ての苦労が報われた気がした」という平江さん。休業で被った経営への影響は大きいが、自宅が被災しながらも店を心配して来てくれた従業員を全力で守りたいと考えている。「芦北町はしばらく厳しい状況が続くと思う。支えてくれた人たちへの感謝の気持ちを忘れずに前を向いて頑張っていきたい」（澤本麻里子）
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July 13, 2020 at 09:08AM
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「お客さんが待っている」 芦北町の被災スーパーが営業再開（熊本日日新聞） - Yahoo!ニュース
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