
HTB北海道ニュース
「PCR検査の結果を待っていては命を救えない」という医療現場があります。病院に運び込まれてくる患者のほとんどが発熱しコロナ感染が疑われる中で手術に向かう脳外科救急救命の現場にカメラが入りました。 脳の血管が詰まったり破けたりする脳卒中。北海道では年間5000人近い人が亡くなっています。実は脳卒中で倒れた患者のほとんどが発熱します。 札幌市東区の札幌禎心会病院は、がん、脳卒中、心臓病のいわゆる三大疾病を中心にした総合病院です。24時間365日、救急患者を受け入れ、このうち脳卒中で運ばれた患者は、去年1年で2555人。平均で毎日7人にもなり、前の年より170人増えました。 「わかりますか?熱を計らせてくださいね」「倒れた時の記憶あります?手足しびれたりしませんか?」 患者が運ばれてくると看護師が声をかけ、素早く症状を確認します。患者はくも膜下出血に加え、急性の水頭症が確認されました。一刻も早い手術が必要でしたが、発熱を理由に他の医療機関で断られ、札幌禎心会病院に運ばれてきました。脳神経外科医の野田公寿茂さんは「発熱を理由に助けられる人を助けられないというパターンが怖い」と話します。 脳出血や脳梗塞、くも膜下出血などを扱う脳卒中センターには14人の脳外科医がいます。センター長の谷川緑野さんは入局した医師らに向かって「うちは救急車は絶対断らない施設なので、基本的に救急車は全部受けてください」と説明します。更に「脳卒中の患者はかなり高率で熱発する。くも膜下出血の場合は、すぐに手術をしなければ、死に至ることが多いので、その場合は、新型コロナを防護した状態で、われわれも最大限注意を払って手術をする。PCR検査の結果が出るまでは”コロナ対応”で進める」と話します。 札幌禎心会病院は去年、一般病棟を9床のコロナ患者病棟に変えました。発熱外来を設け、わずか15分でPCR検査とほぼ同等の結果がわかる検査機器を導入しました。抗体検査も合わせて行い、手術中に、患者の感染の可能性について情報を得られるようにしています。 感染認定看護師の前田孝則さんは「新型コロナウイルス自体が(血管を詰まらせる)血栓を形成しやすく、脳卒中になりやすいという特徴がある。看護師が脳卒中の進行も見て、常に24時間対応できる体制が大事だ」と話します。 脳卒中センター長の谷川緑野さんは「新型コロナに限って言えば、感染の疑いがある患者を受け入れることによって、仮に院内に新型コロナの感染症をもった患者が増えたとしても、ある一時期、病院としては致し方ない状況だと思う」と述べ、患者の命を救うことが最優先だという思いを語りました。
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