不倫への罪悪感が薄れ
「ある日、友だちに誘われた飲み会で、タイプの男性と知り合った私はその男性と軽い気持ちで関係を持ってしまったんです。
ただ、最初はそれが不倫だとは思っていませんでした。なぜなら、その男性が既婚者であると言わなかったからです。関係を持ったのち、その男性から結婚していることを告げられました。
そこで私は、“またやらかしてしまった”と思いましたね。“なんてダメな人間なんだろう…”と落ち込んでいると、その男性が“みんなそんなもんだよ”なんて軽く言うんです。
その言葉に救われたというと変ですが、その言葉に安心した私は、不倫を自分のなかで正当化させてしまったんです。それにより少し気分が楽になった私は罪悪感が薄れ、その後もその男性と関係を持つようになりました」
母親への告白
「ある日、実家を訪れたときでした。そこで母親に、“また変なことをしていないよね?”と聞かれたんです。
私の行動にあらわれている些細な変化を察知したのでしょう。以前、立て替えてもらった慰謝料の返済が滞っていたことなども関係していたのかもしれません。
母親から心配そうな表情でそう聞かれたとき、以前私が不倫したときに見せた、母親の悲しそうな表情を思い出しました。昔から厳しく𠮟られ、母親の怖い表情ばかり見てきただけに、そのときの悲し気な表情は強く印象に残っていたんです。
すると、私は急に怖くなり、申し訳ないという感情が湧き上がってきました。そこで、“正直に話して謝りたい”という気持ちが抑えきれなくなったんです。
そして、私は再び不倫をしてしまったことを正直に母親に告白し、その場で彼との不倫関係を終わらせることを母親と約束しました」
母親の密告
「その数日後、同棲している和宏さんが仕事から帰ってきた際に、“これを君のお母さんから渡された”と言って、一通の手紙をテーブルに置きました。それは母親が和宏さんに直接届けたものとのこと。
その手紙を私も読ませてもらったんですが、そこには私の不貞行為について書かれていました。そして、“娘はこれからも不倫を続けてしまうでしょう”“この子はうちで引き取ります”などの言葉が綴られており…。
おそらく母親は、私を心から反省させて、もう二度と不倫をしないように更生させたかったのでしょう。そこで、きちんとケジメをつけるべく、手紙で私の不倫を彼に報告したんだと思います」
あれから4年経ち…
「和宏さんは優しい人なので、その手紙を読んでもなお、“自分にも非があるのかもしれない”とやり直す姿勢を見せてくれました。しかし、やっぱり心のどこかで私のことを許すことができなかったのでしょう。
結局それから一か月もしないうちに和宏さんとは別れることになり、再び私は実家に戻りました。
不倫相手との関係も、それっきりですね。母親に不倫してしまったことを明かしたあとに“もう会えない”という連絡をしたら、“そっか”と言われただけで、それ以来向こうから連絡がくることもなく、あっさりと関係が終わりました。
あれからもう4年以上が経ちますが、今も母親と実家で暮らしています。相変わらず厳しいことを言われるのでとても窮屈ですが、前ほど居心地は悪くないですね。今は二度も裏切った私を見捨てずにいてくれた母親に感謝し、日々を送っています」
“一度反省したはずが再び不倫に走ってしまった女性の告白”をご紹介しました。
母親はきっと、娘の不貞行為に対して責任を強く感じたのでしょう。そこで、今度こそ娘を本当に改心させるために、泣く泣く彼に手紙を渡しケジメをつけようとしたのかもしれません。彼女のように身近にいる大切な人を悲しませたくないのなら、不倫には絶対に手を出してはいけないのです。
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待っています
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