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Thursday, June 16, 2022

大熊町の帰還困難区域の一部 避難指示30日に解除へ|NHK 福島県のニュース - nhk.or.jp

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東京電力福島第一原発が立地し、原発事故のあと避難指示が出されている福島県大熊町の帰還困難区域の一部について、国や県、それに町は今月30日に避難指示を解除することで合意しました。

大熊町は、原発事故のあと一時、町の全域に避難指示が出され、3年前に一部の地域で解除されましたが、町の面積の6割にあたる地域はいまも帰還困難区域となっています。

このうち、およそ2割にあたるJR常磐線大野駅周辺の8.6平方キロメートルは「特定復興再生拠点区域」に認定され、国が先行して除染などを進めてきました。

16日、国や県、それに町が協議し、この区域について、除染によって空間の放射線量が十分低くなっているなどとして、今月30日の午前9時に避難指示を解除することで合意しました。

今後、政府の原子力災害対策本部会議で正式に決定されます。

今回、避難指示が解除される区域は、商店街や学校などがあったかつての町の中心部で、震災前には当時の人口の半数に当たるおよそ6000人が暮らしていました。

しかし、去年11月に復興庁が住民を対象に行ったアンケート調査によりますと、「戻りたいと考えている」と答えたのは1割ほどにとどまっていて、今後、住民の帰還と新たなまちづくりをどう進めるかが課題となります。

大熊町の吉田淳町長は、記者会見で「課題はたくさんあるが、町の整備が進むことで、帰れると思う人も増えてきているので、住宅や商業施設などの整備が今後の町づくりにとってとても大事だとととらえている」と話していました。

今月30日の避難指示解除を、町への帰還を目指す住民は複雑な心境で受け止めています。

大熊町の渡辺英政さん(58)は、JR大野駅前の商店街で生まれ育ちました。

いまは、92歳の母親と2人でいわき市で避難生活を続けています。

元の自宅は去年解体しましたが、ふるさとで暮らしを再建しようと、別の場所に新たな自宅の建築を進めています。

この夏には完成しますが、周りには買い物をする店がなく、駅前の病院も診療を休止したままで、ほかに帰還する住民がいなければ防犯上の不安も大きいといいます。

渡辺さんは、高齢の母親とともにすぐに帰還するのは難しく、しばらくはいわき市の家と行き来しながら、ふるさとに戻る時期を検討することにしています。

渡辺さんは「11年待ってやっとという思いですが、喜びが8割、不安が2割という感じです。住民の方々がなるべく戻って、にぎわいのある、隣近所の顔が見える町になってほしいです」と話していました。

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