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Monday, July 10, 2023

伝統か動物保護かアヒラートゥーエーをNPOが刑事告発NHK ... - nhk.or.jp

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ウミンチュのまち糸満市の伝統行事「糸満ハーレー」で行われる、港に放ったアヒルを捕まえる行事「アヒラートゥーエー」について、東京のNPO法人が10日沖縄県庁で会見を開き、動物愛護法に違反するとして警察に刑事告発したと説明しました。

10日県庁で会見を開いたのは、動物愛護の活動をする東京のNPO法人「アニマルライツセンター」の代表理事など2人です。

会見の中で代表理事は、港に放ったアヒルを捕まえる伝統行事「アヒラートゥーエー」について、アヒルがけがをするおそれがある方法で扱っているほか、アヒルに恐怖を与えていてるなど行事自体に問題があると主張しました。

その上で、糸満ハーレーの行事委員会の委員長のほか、ことし6月の「アヒラートゥーエー」に参加した2人を、動物愛護の法律に違反するとして沖縄県警察本部に刑事告発したと明らかにしました。

また、糸満ハーレーの行事委員会に対し、今後「アヒラートゥーエー」では生きたアヒルの使用をやめ、そのかわりに番号を記したものを海に投げ入れ、景品と交換することなどを求めました。

NPO法人「アニマルライツセンター」の岡田千尋代表理事は「アヒルを港に放ち、出場者が追いかけ、捕まえることに限らず、生きたアヒルを景品として扱うこと自体が反対だ」と述べました。

その上で「伝統行事であったとしても動物が死んだり、けがをしたり、恐怖を受けたりするようなものは、時代にあわせて形を変えていくべきだ」と述べました。

【主催者側の意見は】

糸満ハーレーの主催者側は、糸満市議会議員から中止を求める意見があったことを踏まえ、地元にはかった上で開催を決めたと話します。

ハーレー行事委員会の東恩納博委員長は「約50名近くいるハーレー行事委員会で決めていくことだ。実施することに賛成の方は挙手をお願いしますと言ったら85%近い人が挙手したので、賛成多数とみなして、ことしも実施することを決めた経緯がある」と説明しています。

【そもそもの由来は】

アヒラートゥーエーの由来について、1970年代に沖縄で調査を行った国立民族学博物館の君島久子名誉教授は中国の文献が、600年以上前の14世紀以前にさかのぼることを物語っていると指摘しています。

その上で、▼水の神様へのいけにえやお礼、▼潜る技術の鍛錬、▼娯楽などいくつかの説を挙げ、「一見余興かにみえたが、これがどうして、かなり重要な伝統的行事であり、かつ国際的な広がりを持っていた」と述べています。

【反対意見のほとんどは県外から】

しかし、糸満市や東恩納委員長のもとには、中止を求めるはがきやメール、それに電話などが合わせて10日朝までに986件寄せられていて、そのほとんどが県外からの意見だといいます。

東恩納委員長は「アヒラートゥーエー」の参加者には、水中で首をつかまないなど、丁寧に扱うよう呼びかけているほか、捕まえたアヒルがけがをしないよう、柔らかい素材のかごを配布するなど、虐待にならないよう心がけていて、そうしたことも知ってほしいと呼びかけています。

東恩納委員長は、「地元の人やハーレー行事委員会でやめてくれという意見がほとんどを占めるんだったら、当然、やりません。しかし、地元の人たちがこれだけ楽しみに待っている行事ですので、大切に受け継いでいって、後世にバトンタッチできるようにやっていくというのが大きな使命だと感じています。その方向で一生懸命取り組んでいきたいなと考えています」と話していました。

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