ロシアによる軍事侵攻から逃れて札幌市に避難し、その後、ウクライナに帰国した女性が、故郷の南東部・ザポリージャ州の現状を証言しました。ザポリージャ州では、ロシア軍のミサイル攻撃で市民の被害が相次いでいて、夜も爆発音におびえ、防空シェルターにとどまらざるを得ない現地の厳しい状況を伝えています。
ウクライナ人のナタリア・クラコワさん(53)はことし4月、札幌市に住む娘を頼って避難しましたが、7月に帰国し、ザポリージャ州で生活しています。
現地時間の今月15日、NHKの求めに応じて自宅で現状を証言しました。
ナタリアさんは、「夜中にミサイルが飛んできたり無人機で爆撃されて火事が起きたりしました。けさはロシアが私たちの町に10発のミサイルを発射したことから始まりました」と話しました。
証言を収録した15日、ザポリージャ州の知事は10発のミサイル攻撃を受けたことを明らかにしました。
今月に入ってからは6日に市中心部にある複数の集合住宅が攻撃を受け18人が死亡、9日は民間の住宅が破壊され12人が死亡したことを明らかにするなど、市民の被害が相次いでいます。
ナタリアさんは、「防空シェルターの中で半日座っていたこともありました。朝はサイレンの音で始まり、起きて、食べて、着替えて、走って出勤し、シェルターに隠れて出られるのを待っていました」と連日のように避難せざるをえない現状を証言しました。
そして、「夜中に窓や壁が揺れ、爆発音がして目が覚めることがどれほどつらいか、わからないでしょう。自分には当たらなかったから生きているけど、ほかの人に当たってその人ががれきの下になっていることを考えるととてもこわいです」と話しました。
自宅のある地域ではいまのところ電気やガスなどのインフラは維持されているものの、ウクライナ政府からは節電の要請があり、ナタリアさんは自宅に大量の水や食料を備蓄しているということです。
いまは現地にとどまって地域の子どもたちを支えたいというナタリアさんは最後に、「どれだけの人が犠牲になったのかわからない。私たちの国を忘れず、日本のような美しい国になれるよう支援してほしい」と涙ながらに訴えました。
からの記事と詳細 ( 一時札幌に避難したウクライナ人女性 ザポリージャの現状証言|NHK 北海道のニュース - nhk.or.jp )
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